学級経営計画ノート FREE

2018年01月29日 10時00分

「小学校学級経営計画ノート」「中学校学級経営計画ノート」スクールプランニングノート制作委員会・OGA学級づくり研究会:編(学事出版)

 本書は「ノート」となっていますが、むしろワークシートと言った方がよいかもしれません。学級経営を考えるためのワークシートです。
 とはいえここで言う「考える」は、「計画」という意味だけではありません。本書では、計画(立案)→実施→評価を一元的に行えるような工夫がなされています。

 このノートは大きく4つの章で成り立っています。

  • 第1章 グラウンド・プラン編
  • 第2章 スタートアップ編
  • 第3章 イベント・プラン編
  • 第4章 バランスチェック&メモリー編
 この「ノート」、以前は小中学校共通でしたが、今回から別々になりました。それぞれ共通の内容もありますが、ここでは小学校編を中心にご紹介しましょう。
 第1章の「グラウンド・プラン編」は、その名の通り土台作りに関する内容を扱っています。クラスの約束事やきまりをどのようにするかを立案し、実施状況が書けるようになっています。これなら意図的に計画できますし、ぶれない教室運営のためにも有用でしょう。曖昧な点を見つけやすくなるかもしれません。
教室環境の方針と方法 左は第1章の中にある、「教室環境の方針と方法」について記入するページです。ご覧の通り、教室環境の整え方を考えながら、読者自身がどうするのかを決定するワークシートになっています。ただ枠があるだけではありません。タイトル脇にはこの内容の記入時期(つまり指導時期)のアドバイスがあり、ページの右端(小口側)には、記入例の他、この項目を考える際のワンポイントアドバイスなどが記載されています。初心者の先生に、かなり優しい設計と言えるでしょう。
 学級経営は、最初が大切ということもあってか、本書ではこの第1章「グラウンド・プラン編」に、最も多くのページ数を割いています。

宿泊学習の計画

 「グラウンド・プラン編」に次いでページ数が多いのは、「イベント・プラン編」です。左は「宿泊学習・修学旅行の計画」のページ。ただでさえ準備で慌ただしい宿泊学習にあたって、「学級の課題から見た育てたい力」「配慮が必要な児童生徒」といったところを可視化しておくのは有効な方法に思えます。このページは小中学校でほぼ同じ形式になっていました。
 そして本書の中で最もノートらしい部分は、「バランスチェック&メモリー編」です。ここは、学級経営を週ごとに評価するページ。自分の学級経営について所見を書き留めると共に、そのバランスが見直せるよう、「学級体温計」と名付けられたレーダーチャートがついています。1ページ1か月となっている上に、別途振り返りのためのワークシートもついていますので、学級経営を俯瞰するのに役立つことでしょう。
 この「ノート」にきちんと1年記録して行けば、自分なりの教育書が出来上がるのではないでしょうか。


 近年、教員養成課程について、学級経営について学ぶ講座が必修になっていないことが問題視されています。将来先生になろうとする学生さんや、学生を指導される先生も、一度目を通しておくとよい一冊かもしれません。

お役立ちポイント:★★★★☆
※このポイントは、学校教育との直接の関わり度合いを示しています。本の善し悪しを示しているものではありません。

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